貴方の居る空間が大好き。





snugspace









本来なら生徒達が眠気に襲われながら授業を受けている時間、屋上には複数の女子生徒の影があった。


「あんたさぁ、マネージャーだからって調子こいてんじゃない?」

「つーか、跡部様がお前なんか相手にする訳ないじゃん」

「ほんと、身の程知らずよね」


そんな言葉を浴びせられた少女はというと、ため息をついてダルそうにあさってを見ている。


「シカトしてんじゃねーよ!!」

「痛い目に合わせないとわからないワケ?」



本格的にキレだしたファン達を一目見て、その少女、は優しい微笑みを浮かべて静かに口を開いた。



「へぇ・・。できるもんならやってみたら?三枚卸しにしてあげるわ。


「な・・何言ってんのこの子」

「ふざけないでよ!!」


その笑顔からは想像できない言葉に戸惑いつつも女子生徒達は懲りずに喋り始める。



「ふざけてんのはどっちかな・・?いいから失せろ


「・・っ!!」



さすがの女子生徒達もかなわないと悟って逃げて行った。



「さて・・と。跡部、いるんでしょ?」



すると凜が話かけた方向の建物の裏から跡部が出てきた。



「ったく・・少しは助けるとかしなさいよねー。」

「ハッ。しょうがねぇだろ。自分でなんとかしろ。」

「はいはい」



まぁ、そんなこと言いつつもこうゆう時は必ずついてきてくれるんだよね。

実は優しいくせに素直じゃないんだから。



ことの始まりは1ヶ月ぐらい前。
テニス部のマネージャーを始めて間もない時、さっそくファンの人達に呼び出されて一人で
指定された場所へ行ったら、部屋の鍵を閉められて危ない目にあった。


その時もすぐに跡部が見つけてくれたんだけど・・。




「ねぇ跡部ー。授業受けないで大丈夫なの?毎回付き合わなくてももう平気だよ?」

「バーカ。俺様を誰だと思ってんだよ。授業ぐらい受けなくても成績は落ちねぇ。自分の心配だけしてろ。」

「うっわムカつく!!傷ついたわー。「跡部に傷物にされたんです・・!」って榊に泣きついてやる」

シめられてぇのかテメェは






結局こんな感じでいつも時間が過ぎる。
でもそんな時間が凄く好きで、認めるのはなんか悔しいけど・・・跡部も好き。




ずっとこんな時間が続けばいいのに・・。


















次の日の放課後、また呼び出しをされて跡部に連絡しようか迷ったけど、確か今日は生徒会長の会議があるらしいので忙しいだろうと思い、
一人でいつもの屋上へ向かった。

階段を上り、ドアを開けると昨日逃げて行った女子生徒達の姿。




「・・昨日は世話になったわね」


いつも通りのことなのでは軽く流そうとする。


「ったく・・。まだ懲りないの?いい加減やめ・・」


ヒュッと風を切る音がして喋るのを止めたが見た先は、女子生徒の一人がカッターを手に持っている姿だった。



「・・あんた達自分が何しようとしてるかわかってんの?」




「当たり前でしょ。痛い目にあわせなきゃわからないみたいだから・・」


「そうそう。お仕置きってとこよ。」




女子生徒達はクスクス笑いながらそう答えるとに近づいてきた。

突然のことで体が動かず立ちすくんでいると、ふいに強い力で腕を引っ張られ体制を崩した。





「チッ・・呼び出された時は教えろっつただろ」







聞きなれた声が頭上から聞こえ、やっと自分が跡部の腕の中にいることに気付いた。



「なっ!あ、ああ跡部!?」


「いいから少し黙ってろ・・。」



跡部はそう言うとを抱きしめる力を強め、女子生徒達に冷たい視線を浴びさせた。



「や、やだ跡部様、これは違うのよ!!」

「そうそう。その子と仲良くしようとしてただけ。」



弁解する女子生徒達を見下ろす跡部の冷たい視線は変わらず、そして一言言い放った。



「こいつを傷つけたらタダじゃおかねぇ・・。」

















その後女子生徒達は泣きながら立ち去り、屋上には跡部との二人だけが残った。





「あと・・べ。あのさ、来てくれたのは嬉しいんだけど・・なんでわかったの?」



「お前に言う事があって教室行ったらいなかったからクラスの奴に聞いたんだよ。」


「は・・?何・・?」


「・・ククッ。じゃあ耳かせ。」


「?うん。」




が頷くと同時に腕を引き寄せ耳元で囁いた言葉は・・





「好きだぜ、・・。俺がずっと守ってやる」










「・・・は、はい。お願い・・しま、す。」








その後も屋上にはよく二人の姿が見れたそうです。












-----------------------------------------------------

終わったあぁ!!!!(人生が?)
や、ほんとこんなんですんませ。
ギャグ甘チックにしたかったんですがなんじゃこりゃああ!!!!
こんなもん食えるかっ!!(ちゃぶ台ガッシャーン
つか、生徒会長さん会議サボっちまいましたよへへ。
キリリク有難う御座いました!