「今日からマネージャーを務めさせていただきますです。
至らない点もあると思いますがよろしくお願いします!」
allargando
放課後、跡部に連れて来られ軽く自己紹介をして早速仕事に取りかかる。
「・・・ええ子やな」
「今までの俺ら目当ての奴とは違うよなっ」
レギュラーメンバーはというと、慣れないながらも一生懸命仕事をこなすに感動した様子。
今まで相当酷かったようだ。
「えっと、次は洗濯〜・・・おわっ!!」
レギュラー陣のジャージやタオルを運んでいるとなにか踏んだ。
「も-なんなのよ-・・・はっ!もしや犬のフ・・・ン・・・」
・・・じゃなかった。
金髪のふわふわした髪に愛らしい容姿をした男の子が寝ている。
「わー・・・かわいい。でもなんでこんなとこで・・・」
「ん-・・・誰?」
「ごっごめん!!起こしちゃっ「・・・膝枕」
「は?」
「膝枕っ!!」
「ははははい!!かしこまりました膝枕ですね!!」
返事するや否や私の膝に頭を乗せる眠り姫。
・・・しまった。
だって怖かったんだもん。
まぁいっか!幸せそうだし。
―数分後・・・
「のおぉおぉ・・・!!!!」
足が痺れた。
「うぅ・・・どうしよう。足がシビレバビデブ-だよ・・・」
「ぶはっ!!」
・・・え?
「わり、お前おもしれ-な-!!ぷっ・・・ククク・・・」
いつから居たのか知らないがどうやら赤髪のおかっぱ君に聞かれていた様子。
えっと、名前・・・;
よく考えれば私は自己紹介をしたが、レギュラーの人達に至っては景吾が一人一人名前を読み上げただけ。
・・私そんなに記憶力よくありませんけど。
「え、いや、君の髪型には負けると思うけど」
「なっ!俺の髪型のどこがおもしれ-んだよっ!!」
「だってがっくんの髪型変だC-…」
「変じゃね-!!・・・ってか起きてたのかよジロー」
「ん-・・・zZZ」
「君ががっくんでこの子がジロー?」
「そ!俺は向日岳人でこいつは芥川慈郎。」
「そか!私はさっき自己紹介したけど、!」
「「よろしく!」」
お互い笑顔で握手。
へへ・・・なんかいいなぁ こういうの。
握った手はとても温かかった。
その後樺地君に見つかり、ジロちゃんは連れて行かれがっくんは練習、私は洗濯しに戻った。
帰ったら景吾に仲良くなったよって話そう!
クラスにまだ馴染めていない上に景吾に部室に連れていかれた後から女子の目が怖い。
だからがっくんとジロちゃんと仲良くなれたのはなおさら嬉しかったし、心強かった。
・・・景吾、人気あるんだろうな。綺麗な顔してるし。
なにより人を惹きつける力を持ってる。
私もそんな風になれたらいいな。
少しづつ色がついてきた世界。
どれも鮮やかで綺麗なものばかり。
記憶の裏とは全く違うモノ。